Ⅱ. 連続波の発生(機械式から電子管へ)
本章では、無線通信の黎明期における連続波の発生技術の発展について概観する。火花式発振器による通信は、周波数帯域が広く断続的なため音声伝送には不向きであり、より安定した連続波を生み出す技術が求められた。
トルートンによる高速度オルタネーターの提案に始まり、アレキサンダーソンによってその実用化が図られ、機械式連続波発生装置が登場した。また、ポールセンによるアークコンバータの開発は、共振回路を用いた高周波の制御という新たな道を拓いた。
一方、フォレストの三極真空管(オーディオン管)の発明を端緒に、連続波の生成と増幅は機械式から電子管技術へと飛躍的に進化する。マイスナーによる発振回路の確立は、後の電子発振技術の礎を築いた。こうして、無線通信は火花放電から連続波、さらに電子管技術へと発展し、放送通信の実用化に向けた大きな一歩を踏み出すこととなった。




