( 要 約 )
 日本における放送の歴史は、1879年の国際通信連合(International Telecommunication Union, ITU)加盟を前史とし、1925年3月22日の東京放送局(JOAK)によるラジオ放送開始によって本格的に始動した。開始当初の送信出力は220ワットに過ぎなかったが、無線技術の進展と社会的要請の高まりを背景として、放送は急速な発展を遂げた。

 戦前期には、ラジオ体操の普及や国際放送(JVH)の開設を通じ、放送は国民生活に深く浸透した。戦後は、1950年に民間放送として中部日本放送が開局し、1953年にはNHKおよび日本テレビによるテレビ放送が開始され、放送メディアは新たな段階へと移行した。

 その後、カラーテレビ、FM放送、東京タワーの完成などを経て、1975年には放送開始50年を記念する郵便切手が発行された。さらに1980年代のアナログ衛星放送、1990年代のCS放送およびコミュニティFM、2000年代の地上デジタル放送へと、放送技術は連続的な革新を遂げている。

 本節では、これら国内放送の変遷を、記念切手、初日カバー(FDC)、絵葉書、証紙、ベリカードなどの郵便・放送関連資料を用いて検証し、各時代の技術的特徴と社会的背景を明らかにする。2025年にはラジオ放送開始100周年を迎えたが、これを直接記念する切手は発行されなかった。本稿では、既存の記念資料を通じて、日本放送100年の歩みを多角的に振り返る。

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